子どもに「嫌い」と言われた日

「お母さんは嫌い」――その言葉に隠された、あなたの深い愛と痛みに寄せて。

問いかけ

「子どもに、“お母さんは論理的な思考ができないから嫌いだ”って言われたんです。」

あるお母さんが、静かに、けれど震える声でそうお話ししてくださいました。

子どもからの「嫌い」という言葉は、どんな鋭利な刃物よりも深く、胸に突き刺さることがあります。ましてや、自分のすべてを捧げるようにして育ててきた相手からの言葉であれば、その痛みは計り知れません。

あなたが歩んできた、献身という道

その方は、お子さんが小さい頃から一生懸命に働いてこられました。
「自分は学がないから、この子には惨めな思いをさせたくない」 その一心で、ご自身の欲しいものも、やりたいことも後回しにして、教育費を工面し、お子さんの未来を耕してきたのです。

だからこそ、突きつけられた言葉に立ち尽くしてしまったそうです。 「私のやってきたことは、すべて無意味だったのかな……」と。

「論理」よりも尊いもの

お話を聞きながら、私は思いました。
このお母さんは、なんと深く、真っ直ぐに子どもを想って生きてこられたのだろうと。

お子さんが手に入れた「論理的な思考」という武器。
それは、お母さんが自分を削ってまで与えた環境があったからこそ、磨かれたものではないでしょうか。
皮肉にも、お子さんの成長の証が、お母さんの心を傷つけてしまったのです。

子どもは成長の過程で、時にきつい言葉を選びます。
自分の力を試すように、あるいは甘えの裏返しとして、親を否定することがあります。
けれど、言われた側の心の傷は、そう簡単に癒えるものではありません。

まずは、頑張ってきた自分を抱きしめて

今、もし同じような痛みを抱えている方がいたら、これだけは忘れないでください。

論理的に説明ができることよりも、 効率よく動けることよりも、
「あなたが今日まで、その子を想って生きてきた」という事実の方が、ずっと尊く、美しいということを。

大切なのは、立派な親であることではなく、
「こんなに傷ついている自分がいる」と、その痛みを認めてあげることなのかもしれません。

子どもとの関係は、波のように揺れながら変わっていきます。
その揺れの中で、親もまた、自分自身の心を見つめ、気づいていく。

ここは、頑張らなくてもいい場所です。
トゲのある言葉で乾いてしまったあなたの心に、少しでも温かな雫が届きますように。
カウンセリングはそんなあなたに寄り添います。

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